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40代女性に起こる腰痛とは?原因と対処法を解説

40代女性の腰痛

腰痛は多くの方が経験している症状であり、若者から高齢者まで年齢層も幅広く発症します。

その中でも40代の女性の腰痛には特徴的な原因があり、通常のストレッチやマッサージなどの対処法では改善が難しい場合もあります。

今回は40代女性の腰痛に対して原因や対処法などを解説していきます。

腰痛とは

腰痛とは

腰痛とは病名ではなく、腰に痛みや不快感といった症状の総称です。

厚生労働省が平成28年に行った国民生活基礎調査によると、男性では1番目、女性では肩こりに次ぐ2番目に多く感じる自覚症状が腰痛となっています。

腰痛にも急に強い痛みが出るギックリ腰や常時鈍痛を感じる慢性腰痛、腰から足まで痛みとしびれ感を感じる腰痛など、痛みの症状や場所も人それぞれ違い、様々です。

腰痛の原因をしっかり理解し、症状や原因に合った予防法や対処法を行う事が重要です。

女性に多い腰痛の原因

腰痛の原因は様々ですが、男女間でも原因に違いがあります。

生理や妊娠、出産など女性特有の体の機能が主な原因となっています。

生理痛

生理痛

生理の前後はプロスタグランジンと呼ばれるホルモンが分泌されますが、中には体質的に多く分泌される方もいます。

プロスタグランジンは子宮の収縮を促すホルモンで、多く分泌されると子宮やその周囲の血管も過剰に収縮されてしまいます。

血流が悪くなると、筋肉の張りが強くなるため腰痛が出やすい傾向にあります。

妊娠、出産による骨盤の変化

妊娠、出産による骨盤の変化

妊娠をするとリラキシンというホルモンが多く分泌されます。

このホルモンには骨盤の関節をつなぐ靭帯などを緩める働きがあります。

そのため、骨盤の形が変化し不安定になることで腰や背中の筋肉に負担がかかり腰痛が現れやすくなります。

ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変化

女性は年齢によりホルモンバランスの変化が起こります。

特にエストロゲンの減少によって自律神経の乱れが引き起こされます。

自律神経の乱れは血流や痛みの抑制にも影響が出てしまうため、腰痛が現れやすくなります。

婦人科系疾患

婦人科系疾患

女性の腰痛は子宮や卵巣の疾患でも引き起こされます。

腰痛を伴う子宮(卵巣)の疾患は下記の通りです。

  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 子宮がん
  • 子宮脱
  • 子宮外妊娠
  • 卵巣捻転
  • 卵巣がん
  • 骨盤内感染症

この中でも特に多いのが子宮筋腫や子宮内膜症です。

安静時の痛みや下腹部痛なども出ている場合は婦人科を受診しましょう。

40代女性に多い腰痛の原因

40代女性に多い腰痛の原因

腰痛は人それぞれ原因が異なりますが、年齢によっても主な原因が変わります。

40代の女性に多い腰痛の原因をご紹介します。

ホルモンバランスの変化(更年期障害)

ホルモンバランスの変化(更年期障害)

女性は50歳前後で閉経する場合が多く、45歳~55歳を更年期とされています。

更年期に入ると女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が急激に減少します。

その影響で体の機能にも異常が起こり、腰痛を引き起こしやすくなります。

自律神経失調症

更年期に入り、エストロゲンが減少すると自律神経に負担がかかり体の機能調節がうまくできなくなります。

その結果、動悸や偏頭痛、めまいや倦怠感など様々な症状が現れ、次第に悪化していきます。

このような状態が自律神経失調症と呼ばれています。

さらに、自律神経失調症になると、全身の血液循環も悪くなるため、筋緊張が起こりやすく腰痛が現れやすくなります。

骨粗鬆症

更年期によるエストロゲンの低下は、自律神経だけでなく、骨にも影響を出します。

エストロゲンは骨のカルシウム吸収を促進させる働きがあります。

そのため、骨のカルシウム吸収が低下し骨粗鬆症を発症しやすくなります。

骨粗鬆症になると、腰椎の圧迫骨折や腰椎の変形が起こりやすくなるため、腰痛が現れやすくなります。

筋力低下

筋力低下

腰痛は腰まわりの筋肉が弱くなることも原因のひとつです。

女性は男性に比べ筋肉量が少ない体質なうえ、40代になると年齢的にも筋肉量が低下しやすくなります。

特に腰周りには多くの筋肉があり、姿勢や体の動きに大きく関係しています。

下記の表は腰痛の原因となる主な筋肉です。

筋肉名衰えると起こる現象
腸腰筋良い姿勢のキープができなくなる 歩行中につまずきやすくなる
多裂筋反り腰や猫背になりやすい
腸肋筋背筋が伸びにくい 腰が捻りにくい 体を横に倒しにくい
腰方形筋姿勢のキープができなくなる 左右の骨盤の高さが異なるなどのゆがみが出る

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは他の年代でもなる可能性はありますが、軟骨の減少、筋力低下などの要因から40代以上で特に発症しやすくなります。

腰の痛みと足の痺れや痛みが症状として現れ、前かがみなどの動作で症状が酷くなりやすいのが特徴です。

ホルモンバランスが原因で起こる腰痛の治療法

ホルモンバランスが原因で起こる腰痛の治療法

ここまでホルモンバランスが原因で起こる腰痛について解説してきました。

しかし、年齢とともに起きる女性ホルモンの分泌が減少するのを止める術はありません。

しかし、正しい治療を行うことによって、ホルモンバランスが原因で起こる腰痛を緩和させることは可能です。

主な治療法をご紹介します。

ホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法(HRT)とは、エストロゲンを補うことで、更年期による症状を改善する治療法です。

ホルモン補充療法に使用される薬には内服薬と経皮薬(貼り薬、塗り薬)があり、それぞれ特徴が異なります。

最近ではエストロゲンと黄体ホルモンの両方を含む新しいタイプの貼り薬も登場し、HRTに使える薬剤の幅も広がっています。

漢方療法

漢方はもともと「検査をしても異常がない、だけど体は辛い」などのいわゆる不定愁訴に対して多く用いられていた治療法です。

そのため、更年期の症状に対しても漢方が処方されることが多いです。

漢方の考え方として「気・血・水(き・けつ・すい)」それぞれの乱れから不調が現れるとされています。

更年期に現れるさまざまな不定愁訴も、気・血・水のうちの、気や血の乱れから来ていると考えられています。

例えば、頭痛や肩こり、腰痛は血の流れが滞ることで起こるため「お血」と呼ばれています。

めまい、気力や集中力の低下、睡眠障害、耳鳴りなどは血が不足していることで起こるため「血虚」と呼ばれています。

のぼせやほてり、頭痛、動悸などは気の流れに異常が生じることで起こるため「気逆」と呼ばれています。

様々な症状を考慮し、体の状態に合わせた漢方薬が処方されるのです。

鍼灸治療

鍼灸治療の基になっている東洋医学では、全身の機能は五臓(肝・心・脾・肺・腎)によって司るとされています。

その中でも「腎」の部分が自律神経などに影響しており、加齢よる「腎」の衰えが更年期障害を悪化させる原因と考えられています。

鍼灸治療ではツボや経絡(気が流れる道)を刺激し、気の流れや自律神経の乱れを整えます。

40代女性におすすめの腰痛対策

腰痛はギックリ腰などの急に痛みが出たものでない限り、安静もしくは放置していても自然と治る可能性は低いです。

特に40代女性に多い腰痛は筋力、自律神経、ホルモンバランスが原因となることが多いので、これらの原因に対してしっかり対策をしてあげることが重要です。

運動

運動

筋力低下に関しては、固まって弱った筋肉を動かしていくしかありません。

筋力低下といっても筋肉自体が減り過ぎているわけではありません。

人間が活動できる分の筋肉は維持されています。

ただ筋肉が固まってしまい、力が十分に発揮できていないだけです。

運動というとハードルが高く感じますが、自宅で体操をしたり、ストレッチや軽い筋力トレーニングをする程度でもかまいません。

とにかく体の関節を動かして筋肉が動きやすい状態にしていきましょう。

おすすめはヨガです。

ヨガは体幹やインナーマッスルに多く刺激が入る運動です。

腰痛予防に必要な筋肉をしっかり動かしてくれます。

さらに、ヨガは呼吸を重要視しており、自律神経を整える効果も期待できます。

運動負荷もそこまで強くないので、女性にもおすすめの運動です。

気分転換

気分転換

更年期障害で特に症状を悪化させてしまうのがストレスです。

日々のストレスに体調不良のストレスが重なり、自律神経の乱れも悪化してしまいます。

1日のどこかで気持ちをリセットする時間を作ってあげましょう。

方法はご自身の好きな方法で問題ありません。

好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いて入浴したり、ゆっくり散歩をするなど、ストレスを一度忘れるよう努めてみて下さい。

激しい運動や暴飲暴食でストレスを発散することもあるかと思いますが、これは避けて下さい。

体をリラックスさせることが重要であり、上記のものは体を興奮状態にしてしまい逆に負担をかけてしまいます。

基本的に体を休める方法を選択して下さい。

食事改善

食事改善

ホルモンバランスの乱れは食事で補う事も可能です。

食事で最も大事なことは栄養バランスのとれた食事です。

栄養はバランスよく取ることではじめて人間の体が正しく機能します。

偏った栄養は体のどこかに必ず負担をかけてしまいます。

食事で栄養補給できることが一番良いと思いますが、難しい場合はサプリメントなどで補う事も必要です。

女性ホルモンが減少している更年期では大豆食品が特におすすめです。

大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするため、更年期障害の症状を抑える手助けをしてくれます。

ほっと鍼灸接骨院の腰痛施術

ほっと鍼灸接骨院の腰痛施術

ほっと鍼灸接骨院では腰痛に対して整体や電気、鍼灸での施術を行っております。

筋肉の問題に対しては整体や電気、自律神経や更年期障害の症状を抑えるための施術は鍼灸で施術を行っております。

腰痛施術の詳細はこちら

ほっと鍼灸接骨院の患者様の声

CASE1:慢性腰痛

症状慢性腰痛
年齢40代
性別女性
施術の感想腰痛でお世話になっていますが、家でできるストレッチの仕方など丁寧に教えてくれます。 女性特有の美容のことも詳しく、安心してなんでも相談できます。
治療内容骨盤整体、鍼灸

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CASE2:腰痛、肩こり

症状腰痛、肩こり
年齢31歳
性別女性
施術の感想痛くない施術ですが、終わった後は体が楽になるのを感じています。
施術以外でも日常生活での悪い癖や姿勢を教えてくれて、無理のない日頃のメンテナンスも教えてくれるのが助かります。
治療内容骨盤整体、猫背矯正

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まとめ

40代女性に多い腰痛の原因は日々の疲労だけではなく、更年期に起こる体の変化も原因になります。

エストロゲンが減少することで筋肉の問題や特に自律神経の乱れが腰痛の悪化を招いてしまうのです。

更年期障害に伴う腰痛はマッサージなどではあまり改善されないことも多く、漢方や鍼灸などの方が効果的な場合もあります。

運動や気分転換、食事改善など日常的なケアを行う事で症状を悪化させないようにすることも重要です。

腰痛以外の更年期障害も酷い場合は、ホルモン補充療法もおすすめです。

医師に相談の上、ご自身の状態に合わせた治療法を選択することが重要です。

この記事の監修者

千葉市若葉区都賀のストレートネック改善の専門治療家

鈴木拓郎

生年月日:1987年5月25日 
出身地:千葉県千葉市
学歴:帝京平成大学ヒューマンケア学部卒
   帝京平成大学大学院 柔道整復学専攻 修士課程修了
資格:柔道整復師
   スポーツ整体ボディケアセラピスト
   中学・高校教諭一種免許状(保健・体育)